殿様と鼠小僧  松浦静山『甲子夜話』の世界

殿様と鼠小僧  松浦静山『甲子夜話』の世界

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■商品説明

江戸期屈指の随筆に綴られた切なくも愉快な隠居暮らし幕政での栄達という青雲の夢破れ、47歳で平戸藩主を隠退した松浦静山は、以後82歳で没するまで、学芸に親しみ、怪談奇談に耳をそばだて、隠居仲間やお抱え相撲取り・弓職人など多彩な人々との交流を楽しんだ。

老いのため息を洩らしつつ、本所下屋敷での隠居暮らしを生き生きと綴った江戸後期屈指の随筆『甲子夜話』を中心に、「老侯の時代」を活写する一級の江戸社会史。

※本書の原本は1991年、中央公論社より刊行されました。また、2002年に『悠悠自適』と改題のうえ平凡社より刊行されています。

【目次】
大名暮らし
 駕籠のなかの不安  売り手市場のなかで  オメデタイ人
殿様が大名を辞めるとき
 男なりゃこそ  役職への熱き想い  実らぬ工作  辞める理由  引退の花道
老侯の時代
 老人述懐の歌  回覧される旗本長寿番付  高齢化する幕臣  さまざまな“老い”  〈老衰御褒美〉制度の展開  もう一つの選択  生きがいを求めて
本所下屋敷の人々
 「裏」の大名屋敷  平戸藩本所下屋敷  本所という土地  多彩な人々  女の園  魔界をみてきた下僕たち  相撲部屋がある屋敷  僧とミミズク
隠居同士
 見果てぬ夢  噂の黒幕  我が友石翁  息子の隠居  父と子の手紙  『甲子夜話』はじまる
不思議降る町
 不思議の国の殿様たち  留守居役の陰謀  墓石を磨く音  噂の真相  水辺の聖者  無徳庵の日々  赤い髪
殿様と鼠小僧
 電小僧の不敵な自白  義賊伝説の悲劇  心優しき盗賊たち  〈小僧〉のイメージ  殿様と小僧のナイーブな関係  娘小僧たちの寄宿舎
家族の肖像
 お祖母さんの乳  女中の子に生まれて  久昌夫人の思い出  廃嫡と早逝  寒い国から来た姫君  哀妻追想  母の力
エピローグ
参考文献
あとがき
学術文庫版あとがき


著者
氏家幹人(うじいえ・みきと)
1954年福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。歴史学者。専門は、日本近世史。著書に、『かたき討ち』『江戸人の老い』『江戸人の性『増補版 江戸藩邸物語』『武士道とエロス』『江戸の少年』『増補 大江戸死体考』『不義密通』などがある。

■著者

【氏家 幹人著】

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