タテ社会の力学
【重要】
大文字版オンデマンドの表紙はこの画像とは異なります
■商品説明
全人格的参加・無差別平等主義・儀礼的序列・とりまきの構造――日本の社会構造にはたらくダイナミズムとは何か日本では法よりも社会的規制によって人々の行動は律される。
『タテ社会の人間関係』で著者が提示した〈タテ社会〉というモデルを動かすメカニズムを、全人格的参加、無差別平等主義、儀礼的序列、とりまきの構造など、興味深い事例で解明、日本社会のネットワークを鮮やかに描き出す。外的変化に柔軟に対応する軟体動物的構造の再認識に国際化の扉は開く。
「私たちの社会生活に規制が働き、全体の治安が維持されているのは、個々人が小集団的規制に常に従い、全体が力学的にバランスをとろうとする動きをもっているからといえよう。こうした社会に育まれた私たち日本人は、規制というものを肌で感じながら行動しているといえよう。日本社会においては、社会的規制が法規制の機能まで包含していると解釈できる。こうした世界になれていると、法のきびしさを忘れがちである。否、知らないで過すことも可能である。」――<本書より>
*原本は1978年、小社から刊行されました。
【目次】
第1部 個人と集団――小集団の特性
第2部 集団と集団――隣接する諸集団のメカニズム
付記1 理論と変化の過程――社会的諸現象の理解とその方法について
付記2 タテ社会論からクラゲ論へ
■
著者
中根千枝(なかね・ちえ)
1926年、東京生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。のち、ロンドン大学で社会人類学を専攻。現在、東京大学名誉教授。研究対象は、インド・チベット・日本の社会組織。著書に『適応の条件』『タテ社会の力学』、『家族を中心とした人間関係』など。
■著者
【中根 千枝著】

