大阪商人
【重要】
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■商品説明
天下の台所を支えた商人の類型と実相を描く。貿易商人・天竺徳衛門、呉服商・下村彦右衛門から江戸の実業家・住友家まで。大阪を舞台に活躍した代表的商人とその同業者、社会・風俗・経済の実相を活写する。
密貿易を組織した毛剃九右衛門〔けづり八右衛門〕、独占的地位で巨利をあげた糸割符商人。江戸城出入りの特権商人尼崎屋は新田開発をし、寒天輸出を一手に担う。廻船により各地物産は、荷受問屋を通して、流通する。秘伝南蛮吹の精銅技術をもとに鉱山開発までした住友家。「天下の町人」となった呉服商。江戸の経済を牛耳っていた商都大阪の活況を描く。
*本書の原本は、1958年、弘文堂から刊行されました。
【目次】
序
第一章 天竺徳兵衛と毛剃九右衛門
1 中世末の貿易と御朱印船
2 天竺徳兵衛のこと
3 角倉船と角倉了以
4 鎖国の成立と貿易
他
第二章 永瀬七郎右衛門と漆屋仁右衛門
1 糸割符の成立と大阪
2 糸割符の盛衰と大阪
3 糸割符の分配方法と大阪
4 大阪の糸割符商人
他
第三章 五軒問屋加賀屋一統と辻忠右衛門
1 唐物の配給径路
2 舶来品と大阪市場
3 五軒問屋と加賀屋一統
4 岩井文助のこと
他
第四章 百足屋又右衛門と近江屋長兵衛
1 商業集団地域
2 船場の町名とその景観
3 伏見町について
4 芝川家の家系
他
第五章 薩摩屋仁兵衛と川端半兵衛
1 大阪の河川と運河
2 新地開発と橋
3 薩摩堀川と薩摩屋仁兵衛
4 薩摩屋仁兵衛の営業と薩摩問屋
他
第六章 住友政友と蘇我理右衛門
1 住友の歴史と二祖
2 住友政友
3 文殊院の処世訓
4 蘇我理右衛門
第七章 住友友以と友芳
1 住友の成立
2 住友友以
3 住友友信
4 住友友芳
他
第八章 尼崎屋又右衛門
1 三町人と初期の門閥的特権商人
2 尼崎屋又右衛門の系譜と家柄
3 尼崎屋の新田開発
4 尼崎屋と寒天取締
他
第九章 寺島藤右衛門と山村与助
1 三町人
2 寺島惣右衛門と瓦職
3 寺島藤右衛門と京都の寺島家
4 その後の寺島藤右衛門家
他
第十章 升屋平右衛門と升屋小右衛門
1 升屋平右衛門
2 升屋小右衛門
3 升平・升小のあと
4 北船場の景観
他
第十一章 下村彦右衛門と正太郎
1 呉服師と呉服町について
2 呉服屋について
3 大阪の呉服屋と心斎橋筋
4 高麗橋通りの呉服店、越後屋
他
参考文献
解説 宮本又郎
■
著者
宮本又次(みやもと・またじ)
1907~1991。京都大学経済学部卒業。九州大学・大阪大学・関西学院大学で教授を歴任。専攻は日本経済史・経営史。
■著者
【宮本 又次著】

