逸楽と飽食の古代ローマ―『トリマルキオの饗宴』を読む

逸楽と飽食の古代ローマ―『トリマルキオの饗宴』を読む

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■商品説明

『トリマルキオの饗宴』は、古代ローマが生んだ風刺小説の金字塔『サテュリコン』の最も有名な場面である。そこに描かれた山海の珍味と美酒、風呂につかって、遊び、笑う。それが人生だ!ネロ帝時代の大宴会を再現。古代風刺小説の金字塔『サテュリコン』のハイライトシーンを徹底解読。

かしずく少年奴隷たち、黄金の腕輪と銀の尿瓶……解放奴隷の成金富豪が催す饗宴の一部始終を解読。厖大な文献、考古・美術資料を駆使して、繁栄を謳歌するネロ帝時代の社会と、人々の人生観を再構築する。

『トリマルキオの饗宴』は、古代ローマが生んだ風刺小説の金字塔『サテュリコン』の最も有名な場面である。そこに描かれた山海の珍味と美酒、かしずく少年奴隷たち、黄金の腕輪と銀の尿瓶……解放奴隷の成金富豪が催す饗宴の一部始終を解読。厖大な文献、考古・美術資料を駆使して、繁栄を謳歌するネロ帝時代の社会と、人々の人生観を再構築する。

「ネロの治世前半は文字どおり平和と繁栄の時代だった。都の住民は市民権をもつ限り、どのように貧しくとも最低限の食糧が皇帝によって保障されていた。市民の最大の関心事は、いかに生きるかというよりもいかに楽しむかであった。したがって、歴代の権力者たちは娯楽施設の整備に余念がなかった。最低限の食糧給付と催し物の提供、つまり「パンとサーカス」こそが皇帝の都における義務であり政策だった。」(本書・第一章より)

※本書は、1997年に中央公論社より刊行された『トリマルキオの饗宴―逸楽と飽食のローマ文化』を文庫化にあたり改題したものです。

【目次】
第一章 ペトロニウスと皇帝ネロ
第二章 トリマルキオの饗宴
     プロローグ
     第一幕 前菜
     第二幕 メインコース
     幕間  世間話
     第三幕 デザート
     大団円
第三章 ドラマとしての饗宴
索引・用語解説

■著者

【青柳 正規著】

(あおやぎ まさのり)  1944年生まれ。東京大学文学部卒。古典考古学,美術史を専攻。東京大学教授などを経て,現在,国立西洋美術館館長,独立行政法人国立美術館理事長,東京大学名誉教授,日本学士院会員。おもな著書に『エウローパの舟の家』(地中海学会賞)、『古代都市ローマ』(濱田青陵賞)、『皇帝たちの都ローマ』(毎日出版文化賞)、『興亡の世界史・第00巻 人類文明の黎明と暮れ方』など。

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