リチャード・ローティ=ポストモダンの魔術師

リチャード・ローティ=ポストモダンの魔術師

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■商品説明

真理は、正義は、存在は、リベラルは、いかに語りうるか――ローティを体系的に読む本邦最良の一冊!

分析哲学の学統から頭角を現しながら、ハイデガーを愛好し、「文化系左翼」批判とリベラリズムの擁護を謳う、「稀代のソフィスト」にしてアイロニスト。この知的巨人は、いかなる理路で「基礎」としての哲学の終焉を告げたのか。変幻自在で挑発的な言辞を丹念に腑分けし、その背後にある思考を体系的に読み解く。ローティの真価は、ここに明らかとなる!

「R・ローティという人物を一言で言い表すとすれば、それは現代の、そして稀代のソフィストということになろう。これは単なるメタファーではない。これほどまでにレトリックの重要性を教えてくれた人物を私は知らない。もしもレトリックというものが、人々の心に訴えかける有効な力であるとすれば、もはや我々は、それを単なるソフィスト的軽薄さとして切り捨てることはできまい。ローティにおいて、それはまさしく、その内実を構成しているのである。」――<本書より>

※本書の原本は、1999年に春秋社より刊行されました。

【目次】
はじめに
 引用略号一覧
第一章 R・ローティとJ・ロールズ(一)──ポストモダン・ブルジョワ・リベラリズムと正義
 一 「反照的均衡」再考
 二 ロールズの転向とローティの転向
 三 ポストモダン・ブルジョワ・リベラリズム
 四 ポストモダニストと正義
第二章 R・ローティとJ・ロールズ(二)──ロールズの方法論とポストモダン・リベラリズム
 一 「反照的均衡」再‐再考──反照のプロセスはいかにして均衡点に向かうのか?
 二 ロールズははたして「転向」したのか?──もう一つの解釈の可能性
第三章 R・ローティを読み解く(一)──哲学編
 一 存在論
 二 認識論
 三 自我論
 四 方法・方法論
 五 結び──「見る」から「語る」へ
第三章補遺 「基礎づけ」と「正当化」の違い
第四章 R・ローティを読み解く(二)──政治理論編
 一 「政治」という道具
 二 「品位のある社会」
 三 「人権」の論じ方
 四 小括
第四章補遺 「公/私の区別」と「政教分離」
第五章 R・ローティと現代アメリカの左翼──左翼は再生するか?
 一 アメリカにおける左翼の誕生と変質
 二 「新左翼」の登場と功罪
 三 「学界内」もしくは「文化系左翼」の発生と生態、そして病理
 四 左翼は再生するのか?──ローティの示す処方箋
終章 今なぜローティなのか?
あとがき
文庫版へのあとがき
参考文献

■著者

【渡辺 幹雄著】

渡辺/幹雄 1967年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程退学。現在、山口大学経済学部教授。専攻は政治理論、政治思想。京都大学博士(法学)。 著書に、『ロールズ正義論の行方』『ロールズ正義論再説』『ロールズ正義論とその周辺』『ハイエクと現代リベラリズム』(いずれも春秋社)など。

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