日本中世都市の世界

日本中世都市の世界

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■商品説明


流通や金融、商業の自立的組織を構築した非農業民の世界の形成と諸制度――
「無縁」論をめぐる網野史学の記念碑的論集

公権力の及ばない「無縁」の地で職人や芸能民などの非農業民が構築・統制した流通・金融・商業の自立的な組織。中世考古学や文献史学などを援用した多角的視点から市場原理や自治等の諸問題を実証的に探究、「無縁」論をめぐる思索の全容を描出する。都市民による交流と文化の場としての新たな中世社会像を提唱した、記念碑的論集。(解説・桜井英治)

本書の刊行後、現在にいたる五年間に、中世都市研究は目覚ましい進展をとげたといっても、決して過言ではなかろう。……このような研究の発展を通して、中世都市の実態が鮮明に浮び上ってきただけでなく、「都市とはなにか」という最も根本的な問題がさまざまな角度から問い直されるとともに、さらに視野をひろげ、「人類の歴史とともに古い」とまでいわれるほどになった商業や都市の歴史を遡り、人類社会の中での位置づけ、その役割が問題とされるにいたっている。――<「文庫版あとがき」より>

※本書の原本は、1996年1月、筑摩書房より刊行されました。本講談社学術文庫は、同書を増補改訂し、2001年1月に同社より刊行されたちくま学芸文庫を底本としています。

【目次】
 序章 中世都市研究の現状と課題
第1部 都市的な場
 第一章 中世における「無縁」の意義
 第二章 若狭の駆込み寺――万徳寺の寺法をめぐって
 第三章 「公界」と公界寺
 付論 歴史と自然・河海の役割――『そしえて21』の発刊によせて
第2部 都市論
 第四章 中世都市論
 第五章 鎌倉の「地」と地奉行
 第六章 西の京と北野社
 第七章 伊勢国桑名
 第八章 近江国堅田
 第九章 近江国船木北浜
 第十章 備後国「草戸千軒」
 終章 中世都市研究の問題点と展望

■著者

【網野 善彦著】

1928~ 2004。東京大学文学部卒業。日本常民文化研究所研究員,名古屋大学文学部助教授,神奈川大学短期大学部教授、同大学経済学部特任教授を歴任。専門は日本中世史、日本海民史。著書に『日本中世の非農業民と天皇』『無縁・公界・楽』『異形の王権』『蒙古襲来』『日本の歴史をよみなおす』『日本社会の歴史(上・中・下)』『「日本」とは何か』『歴史と出会う』ほか多数。

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