日本書紀の世界
【重要】
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■商品説明
日本書紀はどのような経緯で成立したのか。編纂者は誰か。なにをめざしたのか。書名の謎から、全30巻の内容と特徴、そして奈良時代から現代までの研究の歴史まで、日本書紀を読むうえで必要な事項を、過不足なく、的確に解説。コンパクト、かつもっとも信頼できる入門書の決定版!
『日本書紀』は、誰もが知る日本の最初の正史です。舎人親王らの撰で、720年に完成、全30巻からなる、ということくらいは、教科書的な知識として知られているでしょう。
では、いったい、どのような性格のテキストなのか、ということになると必ずしも知られているわけではありません。古来、『日本書紀』の成立に関しては、おびただしい研究がなされてきました。明らかなことは、中国の当時のいくつかの文献から、引用し、改変して、編者たちが本文を構成していったということです。
本書は、この、「成立論」の変遷を的確に追い、また、後半では、各巻の内容と特徴を明快に説明していきます。さいごには、奈良時代から戦後に至るまでの研究史も簡明に整理して紹介します。「日本書紀」の研究は、細かく専門的になりがちですが、本書は、『日本書紀』というテキストの全体像を、多くの読者にわかる形で説き、いまだに古びるところのない、きわめて優れた解説書であり、入門書です。
*本書の原本「日本書紀」は、1979年、教育社より刊行されました。
【目次】
概観
1.日本書紀の成立
2.日本書紀編纂上の諸問題
3.内容 神々の世界
神武、綏靖~雄略、武烈
4.内容
継体、欽明~天武、持統
5.研究史
■著者
【山田 英雄著】
1920年、東京生まれ。東京帝国大学文学部国史学科卒業。新潟大学教授を経て、新潟大学名誉教授。 専攻は、日本古代史、国文学。主な著書に、『日本古代史攷』(岩波書店)、『万葉集覚書』(岩波書店)など。2001年、死去。

