経済学再入門

経済学再入門

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■商品説明

本書は、経済思想史を俯瞰したうえで、経済学でよく使われるキーワード(「市場」「競争」「均衡」「独占」「失業」「制度」「希少性」など)を再検討します。

すると、経済学タームはかなりの多義性をもっていることが判明します。経済学の現在から距離をとって、歴史的視野を持つことによって、さまざまな問題が存在したし、依然として存在することが見えてきます。

そういったなかで、最近過小評価されていると思われる「ケインズ革命」の意義や、市場至上主義を掲げるシカゴ学派の祖フランク・ナイトは、単純な市場主義者ではなかったりしたことに光をあて、経済思想の歴史を大きく振り返ります。経済学の分野でも「多様性」は絶滅に瀕していますが、複雑な現実は、多様な思想なくしては理解できません。経済学を学ぶ意義を改めて問い直します。

*本書の原本「経済学とは何か」は、2008年に中央公論新社より刊行されました。

【目次】
  学術文庫版まえがき
  まえがき
第一章 「市場メカニズム」について
  「見えざる手」  市場メカニズムは万能なのか  フリードマンの経済哲学    環境問題を解決するには  「潜在競争」こそが「独占」への対策  教育も市場  に委ねる  フランク・ナイトの経済哲学  市場メカニズムの欠陥も考察  古典 派の「競争」と「均衡」  「合理的な愚か者」  科学としての経済学
第二章 社会主義崩壊の衝撃
  資本主義の危機  『貧乏物語』の影響力  シュンペーターの資本主義減退論  ハイエクの知識論  「自由主義」vs.「計画経済」? 多様な「資本主義」を比較  する  「市場原理主義」の勝利?
第三章 『一般理論』は「革命」だったのか
  クルーグマンの『一般理論』序文  「ケインズ革命」再考  「正統派との訣別」  公共投資の合理的根拠  「ケインズから得るものはありませんでした」  ケイ  ンズにおける「短期」と「長期」  貨幣の非中立性  『一般理論』は「長期雇用  理論」?
第四章 「ケインジアン」分裂の帰結
  「新古典派総合」とは何か  「新古典派総合」の問題点  需給均衡に代わる  価格理論  方法論上の対立  自然失業率仮説と合理的期待形成  ケイン  ズ経済学のゆくえ  マーシャルのメッセージ
「あとがき」に代えて
  経済学に学派は必要なのか 経済学の画一化をどう考えるか
   索引

■著者

【根井 雅弘著】

根井雅弘(ねい・まさひろ) 1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。現在、京都大学教授。専攻は現代経済思想史。主な著書に、『経済学の歴史』『物語 現代経済学』『経済学のことば』『市場主義のたそがれ』『ケインズとシュンペーター:現代経済学への遺産』など多数ある。

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