ヒトはいかにして生まれたか 遺伝と進化の人類学

ヒトはいかにして生まれたか 遺伝と進化の人類学

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■商品説明

人類学の泰斗が、近年の遺伝学の成果を取り入れ、「ヒトの誕生」への道のりを語る。古代ギリシャの哲人を悩ませた「なぜサルはヒトに似ているか」という問題に、ダーウィンの進化論がひとつの答えを提示し、20世紀の半ば以降は、DNAと進化の関係が探究されてきた。「毛がない」ことの意味、人類学からみた「雪男の謎」、ヒトの特徴である「ネオテニー」「自己家畜化」とは。文系・理系を融合した「新しい人類学」を提唱する。「ヒト」とはそもそも何か。二足歩行をする「人類」が誕生したとき、DNAのレベルでは、何が起こっていたのか――。

古代ギリシャの哲人を悩ませた「なぜサルはヒトに似ているか」という問題に、ひとつの答えを提示したのが、ダーウィンの進化論だった。

20世紀の半ば以降、DNAの発見によって「進化」と「遺伝子」の関係が探究されるようになるが、人類学と遺伝学は簡単に接続できるものではなかった。ヒトとチンパンジーが遺伝子はよく似ているのに姿は全く違うのに対し、カエルは遺伝的に大きな差異があっても姿はそっくりという例にみるように、遺伝子の進化と形態の進化は一致しないのだ。こうした人類誕生にまつわる「遺伝」と「進化」の関係を、「進化の中立説」「遺伝距離」「構造遺伝子と調節遺伝子」などの用語を使いつつ、やさしく解説する。二足歩行と脳の発達はどちらが先か、「毛がない」ことの意味、人類学からみた「雪男の謎」、ヒトの特徴である「ネオテニー」「自己家畜化」とは何か、など豊富な話題をまじえて、文系・理系を融合した「新しい人類学」を提唱する。

*『ゲノムから進化を考える5 ヒトはいかにして生まれたか』(岩波書店、1998年刊)の文庫化。

【目次】
プロローグ――ヒトとは
1 自然の中のヒトの位置付け
2 ヒトはサルとどう違うのか
3 分類学と遺伝子
4 人類はいつ類人猿と分かれたのか
5 遺伝子の進化と形態の進化
6 人類はいかにして生まれたのか
7 現代人の起源について
8 ヒトの特徴を説明するネオテニー
9 ヒトの行動と文化

■著者

【尾本 恵市著】

1933年、東京都生まれ。東京大学文学部および理学部卒。専門は人類学。東京大学理学部教授、国際日本文化研究センター教授、桃山学院大学教授等を歴任し、現在、東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。主な著書に『ヒトの発見―分子で探るわれわれのルーツ』』(講談社出版文化賞科学出版賞受賞)のほか、『分子人類学と日本人の起源』ほか、編著に『人類の自己家畜化と現代』『日本文化としての将棋』などがある。

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