再発見 日本の哲学 折口信夫――いきどほる心

再発見 日本の哲学 折口信夫――いきどほる心

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■商品説明

日本人にとって神とは、どのような存在だったのか。日本の古代、日本の根源に、独自の感性で踏み込んでいった折口信夫の思想を鮮やかに照らし出す、俊秀の力作。折口信夫=歌人・釈迢空は、独自の民俗学を展開した学者として知られます。独特の概念を駆使した魅力的な文体で、多くの読者を魅了し続けてきました。では、国学者であり、歌人であり、小説『死者の書』の作者でもある折口の思想とはどのようなものだったのか。

本書は、近代日本の哲学として、折口を読み直し、その思想を解析する試みです。

有名な、外部からやってきて幸福をもたらす「まれびと」とは、一体何か? それは、折口の思想の全体の中で、どのように位置づけられるのか? 

日本の根源に迫り、日本の「神」を追求したその豊饒な思索を、明解に読み解く力作。

*本書の原本は、菅野覚明・熊野純彦責任編集「再発見 日本の哲学」の一冊として、2008年、小社より刊行されました。

【目次】
序章 折口の情念――「いきどほり」と「さびしさ」
第一章 国学者折口信夫
  新しい国学/「神の道徳」と「人の道徳」/折口と平田 篤胤/古代の理想――愛欲・狡智・残虐
第二章 『古代研究』における神
  常世神/神と精霊/天皇霊/ほかひびと/天つ罪
第三章 戦後の折口学
 神道宗教化に向けて――ムスビの神/既存者/贖罪者としてのスサノヲ/内なるエートスとしての浄土真宗/『死者の書』
第四章 罪、恋、そして死
  罪――母・折口こうをめぐって/恋――恋人・藤無染をめぐって/死――愛弟子・藤井春洋をめぐって/「未完成の霊魂」のゆくえ

■著者

【木村 純二著】

1970年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、弘前大学人文学部教授。専攻は、倫理学、日本倫理思想史。主な論文に、「和辻哲郎における死の問題」「情念論のゆくえ――物語か歴史か」などがある。

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