愉しい学問

愉しい学問

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■商品説明

本書は、フリードリヒ・ニーチェ(1844-1900年)が遺した主著、待望の新訳である。1878年の『人間的、あまりに人間的』で採用されたアフォリズム形式の集大成として1882年に出版された。

本書では、「永遠回帰」の思想が鮮やかに提示され、有名な「神は死んだ」という宣言が登場する。続く『ツァラトゥストラはこう言った』(1883-85年)と並び、ニーチェ思想の神髄を伝える本書を、清新かつ斬新な日本語で!

本書は、フリードリヒ・ニーチェが遺した主著、待望の新訳である。1872年に『悲劇の誕生』を出版して以来、旺盛な執筆活動を続けてきたニーチェは、1878年の『人間的、あまりに人間的』からアフォリズムの形式を採るようになった。その集大成として1882年に出版された本書は、質量ともに他を圧倒する包括的な書物であり、続く『ツァラトゥストラはこう言った』(1883-85年)と並んで、ニーチェの主著と呼ぶにふさわしい1冊になっている。「およそ何事につけ、『汝はこれをもう一度、ひいては無数回にわたって欲するか』という問いが、最重量級の重みで君の行為にのしかかってくることだろう」(341番)。このようにして「永遠回帰」と呼ばれる思想は、本書で実に鮮やかに打ち出された。そして、有名な宣言が続く。「近代最大の出来事──つまり「神は死んだ」ということ、キリスト教の神への信仰が信ずるに足らぬものになったこと──は、その最初の影をヨーロッパに早くも投げかけ始めている」(343番)。こうした断片を読み進めるうち、近現代の思想がいかに深くニーチェの影響を受けているかが実感されてくる。従来、本書のタイトルは『悦ばしき知識』や『華やぐ智慧』などと訳されてきたが、本書の訳者はあえて直訳することを決断し、『愉しい学問』とした。それはニーチェがタイトルに込めた「学問は謹厳実直なものであらねばならぬとする固定観念への挑戦」を明確に示している。しかつめらしい哲学書ではなく、随所に笑いを誘う言葉がちりばめられた本書を通して、ニーチェとともに「愉しい学問」を実践する至福の体験!

【目次】
第二版への序文
「冗談(たわむれ)、策略(たくらみ)、復讐(しかえし)」──ドイツ語の押韻による序曲
第一巻
第二巻
第三巻
第四巻 聖なる一月
第五巻 われら怖いもの知らず
付録 鳥のように自由(フォーゲルフライ)王子の歌
訳 注
訳者あとがき
索 引

■著者

【フリードリヒ・ニーチェ著】

1844-1900年。ドイツの哲学者。近代がはらむ問題を一新に受け止め、古代以来の哲学との対決に挑み、現代思想に衝撃を与えた。代表作は、本書(初版1882年)のほか、『ツァラトゥストラはこう言った』(1883-85年)、『善悪の彼岸』(1886年)など。

【森 一郎訳】

1962年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京女子大学教授を経て、現在、東北大学教授。専門は哲学。著書に、『死と誕生』、『死を超えるもの』(ともに東京大学出版会)ほか。訳書に、ハンナ・アーレント『活動的生』(みすず書房)ほか。

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