哲学の練習問題
【重要】
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■商品説明
私たちの身体と心には、まだ開発されていない能力が無数にある。しかし、それは「学習」では開発できない。発達をリセットして、能力を形成すること。それは「名詞」ではなく「動詞」の経験であり、そのためには実際にやってみるのが唯一の方法である。
本書では、オートポイエーシスの第一人者として知られる著者が、一人でもできるエクササイズを数多く紹介している。これらを実行したその先には、未知の自由が待っている。後ろ向きに走ることができますか? たぶん、多くの人は全身に「違和感」が生じて、数メートルも走れたら上出来でしょう。それが難しければ、今度は横歩きしてみましょう。身体の右を前にしても、左を前にしても、身体は同じように動いてくれるでしょうか。
──本書は、こんなエクササイズを身体だけでなく心や思考にも施して、もっと自由に生きられるようになるための教科書です。身体にせよ、思考にせよ、私たちにはまだ開発されていない能力が無数にそなわっています。でも、「学習」によっては、それを開発することはできません。大事なのは、能力を作り出すこと。そのために、発達をリセットすること。
本書には、それを一人でも実行できる具体的なエクササイズが数多く紹介されています。経験は「名詞」ではなく「動詞」です。本書を手引きに、触覚とイメージを使ったエクササイズを実行してみれば、今まで知らなかった自由の中にいることが分かるでしょう。それこそが「哲学」の力です。さあ、未知の自由に向かって一歩を踏み出しましょう!
*本書は、2007年に日経BP社より刊行された『哲学、脳を揺さぶる――オートポイエーシスの練習問題』を改題して文庫化したものです。
【本書の内容】
練習問題1 創造性への屈伸運動
練習問題2 浦島太郎の玉手箱の秘密
練習問題3 意味の手前で……
練習問題4 目盛りを変える、目盛りをなくす
練習問題5 見えないのに知っている、触れている
練習問題6 目はいかにして生まれたか
練習問題7 スチュアート君の指先
練習問題8 寺田寅彦とともに
練習問題9 日常性のほんの一歩先
練習問題10 見えないが自明な行為の手がかり
練習問題∞ レッスンの終わりに
■著者
【河本 英夫著】
1953年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程満期退学。博士(学術)。専門は、科学論・システム論・オートポイエーシス。現在、東洋大学文学部哲学科教授。主な著書に、『オートポイエーシス』、『臨床するオートポイエーシス』、『〈わたし〉の哲学』、『経験をリセットする』ほか多数。

