天皇の歴史6 江戸時代の天皇
【重要】
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■商品説明
「天子諸芸能のこと、第一御学問なり」と禁中並公家中諸法度で規定され、政治的には無力であったとされた江戸時代の天皇。しかし、後水尾天皇や霊元天皇は、学問や和歌を奨励して権威を高め、光格天皇は天明の飢饉の際に幕府から救い米を放出させたばかりでなく、応仁の乱以降に失われた御所を復古再建させた。
老中・松平定信が説いた大政委任論など、幕末動乱の中で孝明天皇を権力の頂点に押し上げた原因を究明する。
講談社創業100周年企画として刊行され、高い評価をえたシリーズの第6巻。
徳川幕府の支配のもと政治的には無力だった江戸時代の天皇が、なぜ幕末に至って求心力をもち急浮上したのか。後水尾天皇、霊元天皇は、学問や和歌を奨励し、権力者の徳川将軍に対抗して権威を高める一方、現皇室の直系の先祖に当たる光格天皇は、天明の飢饉に際して飢えた民衆のため幕府に救い米を放出させた。尊王思想のもと孝明天皇が幕末に政治権力の頂点を極めるまで、天皇は武家や民衆からどのように見られ、どんな役割を果たして実質的な君主に大きく変貌したか、その軌跡を明らかにする。
〔原本:『天皇の歴史06巻 江戸時代の天皇』講談社 2011年刊〕
■著者
【藤田 覚著】
1946年長野県生まれ。東北大学大学院博士課程修了。東京大学史料編纂所教授、東京大学文学部教授を経て現在、東京大学名誉教授。専攻は近世日本史。主な著書に『近世の三大改革』、『天保の改革』、『松平定信』、『田沼意次』、『幕末から維新へ』など。学術文庫に『幕末の天皇』『遠山金四郎の時代』がある。「天皇の歴史」シリーズ編集委員。

