ええじゃないか 民衆運動の系譜
【重要】
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■商品説明
江戸や大坂など大都市の市中で、あるいは木曽街道の宿場町や四国の農村で、「エエジャイカ、エエジャナイカ」と歌い踊る人々。このお祭り騒ぎは、幕末の日本を観察したイギリスの外交官、アーネスト・サトウの回顧録に記され、島崎藤村の『夜明け前』にも描写される。
徳川時代の末期、慶応3年(1867)夏頃から翌年にかけて、日本の多くの地域で引き起こされたこの熱狂は、いったい何だったのか。日本史上でもあまり類例のない、この不思議な現象の全貌を、各地の史料を掘り起こして明らかにした労作。
さらに、中世の神社史、特に伊勢神宮史に業績のある著者は、この「ええじゃないか」という事象を、古代の常世神や志多羅神信仰から、「永長の大田楽」、近世の伊勢踊りへと至る民衆運動の系譜の中に位置づけ、また、近世の伊勢信仰と「おかげ参り」の大流行、そして幕末の「世直し」との関連のなかで考察する。
*〔原本:『ええじゃないか――民衆運動の系譜』新人物往来社、1973年刊〕
【目次】
序章
第一章 「ええじゃないか」とは
第二章 「ええじゃないか」の発生と展開
第三章 民衆運動の系譜
第四章 伊勢信仰と民衆
第五章 おかげ参り
第六章 「世直し」か「世直り」か
参考文献
あとがき
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著者
西垣 晴次(にしがき・せいじ)
1929年,東京生まれ。東京文理科大学史学科卒業。民俗学研究所所員、東京学芸大学付属高校教諭等を経て、群馬大学教授、目白大学教授、日本学術会議会員を務め、2013年没。著書に『三重県の歴史』(共著、山川出版社)、『地方史入門』(新人物往来社)、『神々と民衆運動』(毎日新聞社)、『お伊勢まいり』(岩波新書)、『地方文化の日本史3 鎌倉武士西へ』(編著、文一総合出版)、『図説 群馬県の歴史』(責任編集、河出書房新社)ほか。
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